iPhone 12のスペック一覧を初心者向けに徹底解説
はじめに
iPhone 12は、Appleが2020年に発売したスマートフォンで、初めて5G通信に対応したiPhoneシリーズとして登場しました 。デザインも刷新され、以前の丸みを帯びた形状からフラットな側面を持つスタイリッシュなデザインになっています。画面のガラスには「Ceramic Shield(セラミックシールド)」と呼ばれる特別な素材が採用され、耐久性が大幅に向上しました(前世代と比べて耐落下性能が4倍に向上 )。こうした進化により、発売から数年経った現在でも性能面・機能面で快適に使える実力を持っています 。
どんな人におすすめか?
iPhone 12は、高性能でバランスの取れた機種であり、最新モデルほど高価ではないため幅広いユーザーにおすすめできます。例えば、初めての5G対応iPhoneをできるだけ安く手に入れたい人や、とにかく使いやすく長く使えるスマホが欲しい人に向いています 。また、写真撮影を楽しみたい方や動画視聴を快適に楽しみたい方にも十分応えてくれるスペックを備えています。これからiPhone 12の基本スペックと、その特徴について初心者にもわかりやすく解説していきます。
iPhone 12の基本スペック一覧
iPhone 12(標準モデル)の主なスペックは以下の通りです。6.1インチの大きな有機ELディスプレイを搭載し、背面には2つのカメラ(広角+超広角レンズ)を備えています。薄く軽量な本体ながら耐水性能もしっかり確保され、日常利用に十分なバッテリー持ちや高速なチップなど、“欲しいものが一通り揃った”バランスの良いスマートフォンです 。
• ディスプレイ:6.1インチ 有機EL(OLED)「Super Retina XDR」ディスプレイ(オールスクリーン) 。解像度2532×1170ピクセル(460ppi)でHDR表示やTrue Toneに対応し、コントラスト比は2,000,000:1と非常に高コントラストです 。画面前面は耐久性に優れたCeramic Shieldガラス。
• チップ(SoC):Apple独自設計のA14 Bionicチップを搭載。5ナノメートルプロセスで製造された高性能CPU/GPUで、省電力性にも優れています 。ニューラルエンジンは16コアで機械学習処理も高速です。
• カメラ:背面デュアルカメラ(超広角+広角の2カメラ、どちらも12メガピクセル) 。広角カメラ(メイン)はf/1.6の明るいレンズ、超広角カメラはf/2.4・120度の視野角を持ちます 。光学ズームは2倍(広角⇔超広角)、デジタルズームは最大5倍まで対応 。夜間撮影用のナイトモードやポートレートモードなど高度な撮影機能も備えています。
• バッテリー:ビデオ再生最大17時間駆動のバッテリーを内蔵 。日常使用では丸一日使える容量で、急速充電(20W以上のアダプタ使用で30分で最大50%充電)にも対応しています 。ワイヤレス充電はMagSafe(最大15W)とQi規格(最大7.5W)に対応 。
• 通信:5G通信対応(sub-6GHz帯)で、高速大容量かつ低遅延な通信が可能 。4G LTEやWi‑Fi6にも対応しており、日本国内主要キャリアの5Gサービスエリアで高速通信を利用できます。
• その他機能:耐水・防塵性能はIP68等級(最大水深6mで30分間浸水に耐える)で、水回りでも安心して使えます 。生体認証は指紋ではなく**顔認証(Face ID)**を採用し、画面ロック解除や決済がスムーズに行えます 。ステレオスピーカー搭載で音楽や動画再生時の音質も良好です。Apple Payによる電子決済やFeliCa(おサイフケータイ)にも対応し、防水・高速通信とあわせて日常に必要な機能がひととおり揃っています 。
スペックごとの詳しい解説
それでは、上で挙げた各スペック項目について、初心者の方にも分かるようにもう少し噛み砕いて説明します。同時に、前モデルのiPhone 11や次世代のiPhone 13と比べて、どのように進化しているのかもポイントごとに紹介します。
ディスプレイ(画面)
iPhone 12の画面は6.1インチの有機ELディスプレイで、非常に鮮やかで綺麗です。有機ELとは簡単に言えば、自発光するディスプレイで黒色を真っ黒に表現でき、コントラスト(明暗の差)がはっきりして見えるのが特徴です。実際、iPhone 12シリーズから全モデルで有機ELが採用され、従来の液晶より画質面で有利になりました 。文字も滑らかで写真や動画も色鮮やかなので、SNS閲覧から映画鑑賞まで快適に楽しめます。
解像度は2532×1170ピクセルで、画面の細かさを示すppi値は460ppiと高精細です 。これは、小さな文字までくっきり読めるシャープさを意味します。また、HDR(ハイダイナミックレンジ)表示に対応しており、対応する動画を見ると明るい部分と暗い部分のディテールがより豊かに表現されます。周囲の明るさに合わせて色味を自動調整するTrue Tone機能や、広色域(P3)の鮮やかな色再現にも対応しているため、どんな環境でも見やすく自然な表示をしてくれます 。
iPhone 11との比較では、iPhone 11も同じ6.1インチ画面でしたが液晶(LCD)ディスプレイでした。iPhone 12では表示品質がワンランクアップしたと言えます。暗い映画のシーンなども、iPhone 12なら黒が締まって表示され臨場感が増します。iPhone 13との比較では、画面サイズ・解像度はiPhone 12と同じ6.1インチ(2532×1170)ですが、13では最大輝度が800ニトに向上し屋外で若干見やすくなっています (iPhone 12は標準時625ニト程度)。ノッチ(画面上部の切り欠き部分)がiPhone 13で少し小さくなった点も違いですが、表示エリアの大きさに大きな影響はありません。
加えて、画面を保護するガラスについて触れておくと、iPhone 12ではCeramic Shieldという特別な強化ガラスを採用しています 。これにより画面割れへの耐性が飛躍的に向上しており、前モデル(iPhone 11)までのガラスと比べて落下耐性が4倍も強くなっています 。うっかりスマホを落としてしまうのは誰にでも起こり得ますが、画面が割れるリスクが減っているのは初心者にも嬉しいポイントです。ただし無敵というわけではないので、できれば保護フィルムを貼るなど対策すると安心です。
チップ(処理能力・省エネ性能)
A14 BionicチップはiPhone 12の「頭脳」であり、処理性能を司る重要なパーツです。専門用語でSoC(エスオーシー:System on a Chip)とも呼ばれ、スマホのCPUやGPUなどが一体になっています。このA14チップは業界初の5ナノメートルプロセスで作られており、非常に小さな回路に高性能を詰め込んでいます 。そのおかげで、動作はとてもキビキビしています。アプリの起動は素早く、ウェブ閲覧もスクロールが滑らかで、ゲームも高いグラフィック設定で快適にプレイ可能です。初心者の方でも、レスポンスの良さ(タップしてから反応するまでの速さ)を実感できるでしょう。
また、省エネ性能にも優れているため、高性能なのに電池消費を抑えられるのもA14の強みです 。iPhone 12では前世代よりバッテリー容量がやや小さくなりましたが、このチップの効率化により電池持ちはしっかり確保されています。
iPhone 11のA13チップとの比較では、A14はCPUやGPU性能が向上し、機械学習(AI処理)も高速化しています。AppleはA14について「競合他社よりCPU/GPUとも最大50%高速」と発表しており 、前世代のA13から見ても着実に性能アップしています。例えば重いゲームや写真の高度な編集処理でも、iPhone 11よりiPhone 12の方がスムーズに動く場面があるでしょう。
iPhone 13のA15チップとの比較では、さらに1年分の進歩があります。A15はCPU/GPU性能がA14より向上し、特にGPUはグラフィック処理能力が強化されています。また省電力性も一段と改善しており、後述するバッテリー駆動時間の延長にも貢献しています 。もっとも、日常的な操作でiPhone 12と13のチップ性能差を体感する場面は多くありません。どちらも普段使いにはパワフルすぎるほどの性能なので、iPhone 12でも十分に長く快適に使えるでしょう。
カメラ(レンズ構成・機能・撮影性能)
iPhone 12の背面には2つのカメラレンズがあります。1つは広角カメラ(標準カメラ)、もう1つは超広角カメラです。広角カメラは普段メインで使うカメラで、画素数は12MP(1200万画素)。明るさはf/1.6と、スマホとしては非常に明るいレンズを採用しています 。この数値が小さいほど明るく撮れることを意味し、暗い場所でも多くの光を取り込めるレンズです。一方、超広角カメラも12MPで、f/2.4と若干暗めですが120度の広い視野角で撮影できます 。超広角を使うと、風景や建物、大勢での集合写真などで、目の前の光景をぐっとワイドに収めることができます。
写真の画質や機能も、iPhone 12はかなり充実しています。広角カメラには光学式手ブレ補正(OIS)が付いており、手持ち撮影時の微妙なブレを自動で打ち消してくれます 。歩きながら撮った写真でもブレにくく、暗い室内でもシャッタースピードを稼いで明るく撮れるメリットがあります。また人物を背景から浮き立たせるポートレートモードでは、美しい背景ボケと複数の照明エフェクトを使った撮影が可能です 。夜景を撮るナイトモードも非常に優秀で、暗所でも自動で明るくクリアな写真に仕上げてくれます。
特にiPhone 12は暗所性能が進化しています。センサーやレンズの改良により、iPhone 11に比べて27%多くの光を取り込めるようになり、暗いシーンでも高品質な写真が撮影できます 。iPhone 11で初搭載されたナイトモードも強化され、より暗い場所でもしっかり光を捉えるようになりました 。さらにiPhone 12ではナイトモードが全てのカメラで使えるようになりました 。つまり超広角カメラやフロントのインカメラでも夜景モード撮影が可能で、暗い場所での自撮り(夜の記念撮影など)も明るく綺麗に残せます。これは前モデルのiPhone 11には無かった大きな改良点です。
ビデオ撮影についても触れておきます。iPhone 12は4K(高解像度)動画を最大60fpsで滑らかに録画でき、さらにドルビービジョン対応のHDRビデオ撮影(最大4K30fps)にも対応しています 。日中の動画はもちろん、夜の動画撮影でもナイトモードタイムラプスなどユニークな撮り方が可能で 、手ブレ補正も効くので安定した映像が得られます。撮った動画の音声もステレオ録音されるため、臨場感のある動画記録ができます。
iPhone 11とのカメラ比較では、基本的な広角+超広角のデュアルカメラ構成は同じですが、上述の通り暗所性能や手ブレ補正でiPhone 12が有利です。iPhone 11では超広角にはナイトモードが無かったため、夜に超広角で撮ると暗くなりがちでしたが、iPhone 12ではしっかり明るく撮れます。また広角カメラのレンズがiPhone 11のf/1.8からiPhone 12ではf/1.6と明るくなっており 、夜景撮影や室内撮影の画質向上に寄与しています。総じて、暗い場面での写真・動画品質が向上したのがiPhone 12のカメラ進化ポイントです。
iPhone 13とのカメラ比較では、基本的なデュアルカメラである点は共通ですが、iPhone 13ではさらにカメラ性能が底上げされています。まずセンサーシフト式の手ブレ補正(光学式手ブレ補正の一種)が導入されました。従来は最上位モデルだけの機能でしたが、iPhone 13では広角カメラにこの補正機構が追加され、より効果的にブレを抑えられます 。またイメージセンサー自体も大型化され、暗所での集光能力が向上しています。その結果、iPhone 13の広角カメラはiPhone 12に比べてさらに暗い場所で明るく撮れるようになっています(Appleは「広角カメラが47%多くの光を取り込む」とアピールしていました)。
機能面では、iPhone 13にはシネマティックモード(動画の背景ぼかし撮影)やフォトグラフスタイル(写真の色調を自分好みにリアルタイム補正)といった新機能が追加されています 。これらはクリエイティブな撮影を楽しめる機能ですが、初心者にとって必須ではありません。通常の写真・動画クオリティはiPhone 12でも十分高水準で、SNS投稿や思い出の記録用途なら遜色なく楽しめます。
バッテリー(駆動時間・充電方式)
スマートフォンを選ぶ上でバッテリー持ちは気になるポイントですよね。iPhone 12のバッテリー駆動時間は、公式にはビデオ再生で最大17時間とされています 。これはiPhone 11と同程度のスタミナで、朝満充電にしておけば普通に使って夜まで電池が保つイメージです。ネットやSNS閲覧、動画視聴、カメラ撮影といった一般的な使い方なら「1日使っても余裕がある」という声が多いです。実際、とあるレビューではiPhone 12のバッテリー持ちに最高評価が与えられており 、162gという軽さで電池持ちも良いバランスの取れた機種と評価されています。
iPhone 12は省電力に貢献する機能も備えています。例えば画面を使っていないときは自動で消灯したり、電力消費の大きい5G通信も必要に応じて4Gに切り替えるスマートデータモード(自動通信モード切替)があります 。こうした工夫でムダなバッテリー消費を抑え、ユーザーが意識しなくても持ちを良くしてくれます。またバッテリー自体の劣化を遅らせる最適化充電の機能もiPhone共通で搭載されています。夜間に充電するときなど、80%以降の充電速度を調節してバッテリーに優しい充電を行う仕組みです。
iPhone 11との比較では、実はiPhone 11の方がバッテリー容量自体は大きかったのですが(液晶画面で消費が少なかったこともあり)、iPhone 12でもチップの省エネ化により駆動時間は同等を維持しています。サイズ・重量を抑えつつ電池持ちもキープしている点はiPhone 12の優秀なところです。ただし、5G通信を積極的に使うと4Gより電池消費が増える傾向があるため、長時間外出時に5Gをオンにしっぱなしだと電池の減りは速く感じるかもしれません。その際は設定で5Gをオフにするか、モバイルバッテリーを持ち歩くと安心です。
iPhone 13との比較では、バッテリー持ちが大きく改善されています。iPhone 13は本体内部により大容量のバッテリーを搭載したことで、iPhone 12に比べ最大で2.5時間ほど長く使えるようになりました 。特に動画再生時間はiPhone 13で19時間程度に延びています 。もし電池持ちを最重視するなら、iPhone 13の方が有利です。しかしiPhone 12も決して短いわけではなく、1日1回充電するペースで使う分には困らないでしょう。
充電方法についても整理します。iPhone 12は従来通りLightningケーブルでの有線充電に対応していますが、高速充電に対応したことで対応アダプタ使用時には約30分で50%充電が可能です 。急いでいるときでも短時間である程度まで充電できるので安心です(※高速充電には別売の20W以上のUSB-C電源アダプタが必要です)。また、ワイヤレス充電にも対応しています。Apple独自のMagSafe充電なら最大15Wの出力で効率よく充電でき、ピタッと磁石で背面に充電器が付くのでずれず安定します 。従来からあるQi規格のワイヤレス充電器も使えます(こちらは7.5Wで充電)。ケーブルを挿さなくても充電できるのは初心者にも便利なポイントで、充電器の上に置くだけでOKです。
なお、iPhone 12シリーズから環境への配慮で充電器と有線イヤホンが同梱されなくなりました。箱に入っているのは本体とUSB-C to Lightningケーブルのみです。そのため、初めてiPhoneを購入する場合は別途充電アダプタを用意する必要があります(以前のiPhoneやスマホの充電器があれば流用可能です)。購入時にはこの点にも注意しましょう。
5G対応(通信速度・エリア)
iPhone 12はAppleのスマートフォンとして初めて5G通信に対応したモデルです 。5Gとは第5世代移動通信システムのことで、4Gよりも格段に高速・大容量かつ低遅延な通信ができるのが特徴です。iPhone 12で5G回線を利用すると、対応エリアであれば動画のダウンロードが一瞬で終わったり、SNSに写真や動画をアップロードする時間が体感できないほど短くなります。「重いファイルをやりとりする」「クラウド上のデータを大量に扱う」といったこともストレスなく可能です。
具体的には、iPhone 12は5Gの中でも主にSub-6GHz帯と呼ばれる周波数の通信に対応しています 。日本の主要キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天)が提供する5GはこのSub-6が中心で、広めのエリアで順次展開されています。また米国向けのiPhone 12はさらに高速なミリ波(mmWave)にも対応していましたが、日本版ではSub-6のみです。しかし実際の利用シーンではSub-6でも十分高速です。例えばFaceTimeなどのビデオ通話も高画質で安定しやすく、リアルタイムのオンラインゲームでも通信遅延が少なく快適になります 。
iPhone 11との比較では、iPhone 11は4G LTEまでの対応でしたので、5Gが使えるかどうかが大きな違いです。5G対応のiPhone 12なら、対応エリア内でポケットWi-Fi並み、あるいはそれ以上のスピードを手にできます。ただし5Gはエリア展開中のため、都市部以外ではまだ4G接続になることも多い点は留意しましょう。もっとも4Gでも日常利用には十分高速なので、普段はあまり意識せずとも問題ありません。5Gエリアが拡大するにつれて、iPhone 12の強みが生きてくるという形です。
iPhone 13との比較では、5G対応という意味では大きな差はありません。iPhone 13も引き続き5G(Sub-6)対応で、通信速度や対応バンドもほぼ同等です。厳密にはiPhone 13世代では対応周波数が増えたり通信モデムが改良されている可能性もありますが、ユーザー体感では違いはほとんどないでしょう。要するに、通信面でiPhone 12だから困るということはなく、5Gインフラが整えば高速通信の恩恵を十分に受けられます。
その他(防水性能・スピーカー・生体認証など)
最後にその他の便利機能や特徴をまとめます。
• 防水・防塵性能:iPhone 12はIP68等級の耐水・耐塵性能を持ちます。これは「水深6メートルに30分間沈めても大丈夫」という試験をクリアしたレベルで、うっかり水に落としてしまった場合や、台所での水しぶき、雨に降られた場合などでも壊れにくい設計です 。日常生活で水没を気にせず使える安心感は初心者の方にも大事なポイントです。ただし完全防水ではないので長時間水につけっぱなしにするのは避けましょう。またプールや海水(水道水以外)への浸水も推奨されません。
• 認証方式(生体認証):iPhone 12はFace ID(顔認証)を搭載しています 。画面を見るだけでロック解除できる便利な機能で、ホームボタンや指紋センサーはありません。初めて触る方には最初戸惑うかもしれませんが、慣れるとマスクをしていない時は画面をスワイプするだけでサッと解除できて快適です。なお、マスク着用時の解除もiOSアップデートによりiPhone 12で可能になりました(顔認証設定でマスク対応をオンにすれば、マスク越しでもある程度解除できます)。Apple Payでの支払いもFace IDで認証するため、従来の指紋認証に比べても遜色ない使い心地です。
• スピーカー・音質:本体上下にステレオスピーカーを内蔵しており、左右から広がりのあるサウンドが楽しめます。動画視聴やゲームプレイ時にも音の方向感が感じられ、スマホとは思えないリッチな音質です。ドルビーAtmosにも対応しているので対応コンテンツでは立体的な音響を味わえます。音量も十分大きく、ハンズフリー通話やちょっと音楽を流したいときにも便利です。外部スピーカーやイヤホンを使わなくてもある程度満足できる音が出るのは嬉しいですね。
• Apple独自機能など:iPhone共通の機能として、Apple Payによる電子マネー・交通系ICカードの利用ができます。iPhone 12でももちろん対応しており、Suicaやクレジットカードをスマホだけで利用可能です。さらにiPhone 12では背面に磁石を内蔵したMagSafeシステムが導入されました。先述のワイヤレス充電器の装着だけでなく、対応アクセサリ(カードウォレットや車載ホルダーなど)をカチッと装着できるので実用的かつ楽しい仕組みです。またデュアルSIM(nanoSIM + eSIM)対応ですので、仕事用とプライベート用で番号を分けたい場合など1台で2つの電話番号を使うこともできます 。
以上のように、iPhone 12は基本機能がとても充実しています。防水・認証・決済といったスマホに求められる機能は一通り揃っており、「これができなくて困る」という心配が少ない万能型の端末と言えるでしょう。
iPhone 12はどんな人に向いている?
ここまでスペックや機能について説明してきましたが、ではiPhone 12は具体的にどんな人におすすめできる端末でしょうか。初心者の方や機種変更を検討している方の参考になるよう、いくつか利用シーン別に紹介します。
• スマホ初心者:初めてスマートフォン(あるいは初めてのiPhone)を手にする方にとって、iPhone 12は扱いやすく安心して使えるモデルです。最新すぎるハイエンド機種より価格が抑えられており、かつ性能は高
いので長く使えます。防水やFace IDなど基本機能も充実しているため「困ることが少ない」機種です。初めての1台に検討する価値は十分あります。
• 旧モデルからの乗り換えユーザー:現在使っているスマホが古くなってきたので買い替えたい、という方にもiPhone 12は適しています。例えばiPhone 6/7/8やXなどを使っているなら、iPhone 12に変えると画面の綺麗さや動作速度、電波のつかみ(5G対応)などあらゆる面で違いを実感できるでしょう。最新ではないので価格はお手頃になってきていて、中古市場で玉数が多くコストパフォーマンスが高いです 。最新のiOSにももちろん対応しており、ソフトウェア的にも今後数年はサポートされる見込みです。
• 写真や動画が好きな人:高性能なカメラを搭載しているので、日常的に写真撮影を楽しみたい方にも向いています。旅行先の風景や料理の写真、ペットや子供の瞬間もiPhone 12なら綺麗に残せます。夜景や室内もナイトモードで明るく撮れますし、動画撮影も4K対応で手ブレの少ない映像が撮れます。「スマホで本格的な写真が撮りたいけどプロモデル(iPhone Proシリーズ)ほど高価なのは要らない」という方にはピッタリです。広角・超広角の2カメラなので望遠こそありませんが、日常用途では困る場面は少ないでしょう。
• ハイスペックを安く手に入れたい人:最新のiPhone 15や16は高性能ですが価格も高めです。iPhone 12はハイエンドに近い性能を持ちながら価格が比較的手頃なため、性能と予算のバランスを重視する人に向いています 。特に5G対応のiPhoneを安く手に入れたい場合や、64GBモデルで十分なのでなるべく初期費用を抑えたいという場合にも良い選択肢です 。デザインやカラーも含めてiPhone 12の方が好みという理由で選ぶ人もいるでしょう。
• 動画視聴やゲームを楽しみたい人:大画面で有機ELの美しいディスプレイ、そして高性能CPUにより映像系のコンテンツとの相性も抜群です。NetflixやYouTubeで高画質動画を視聴したり、スマホゲームを快適に遊びたい人にもiPhone 12は応えてくれます。ステレオスピーカーの音質も良く、没入感のあるエンタメ体験が可能です。バッテリーも長持ちなので移動中に映画を一本観ても余裕があります。発熱も比較的少なく、長時間のゲームプレイでも安定して動作します。
以上のように、iPhone 12は万人向けの万能スマホと言っても過言ではありません。特に「最新モデルにはこだわらないけど、高性能で長く使える機種が欲しい」という方には最適です。強いて言えば、もっとコンパクトなサイズが欲しい人には5.4インチのiPhone 12 mini、逆に最高のカメラやディスプレイが欲しい人には上位のProシリーズがあります。しかし迷った場合はオールマイティーなiPhone 12を選べばまず後悔しないでしょう。
まとめと購入のポイント
まとめ:iPhone 12は、初心者からヘビーユーザーまで幅広くおすすめできるバランスの取れたスマートフォンです。初の5G対応や有機ELディスプレイ、高性能なA14チップにデュアルカメラ、防水・Face IDなど、必要な機能がしっかり詰まっています。発売から時間が経った現在では価格面でも手に入れやすくなっており、「高性能だけれど手頃」な選択肢として存在感を放っています 。iPhone 11から進化したポイントも多く、かといってiPhone 13と比べても遜色ない部分が多いため、2025年以降でも十分満足できるでしょう。
購入時のチェックポイントとしては、以下を参考にしてください。
• ストレージ容量はどれにする? 迷ったら128GBモデルがおすすめです 。iPhone 12のストレージは64GB・128GB・256GBの3種類があります。ライトユーザーで写真やアプリが少ない方以外は、64GBだと後々容量不足になる可能性があります 。撮った写真や動画、アプリのデータは意外とかさむため、基本は128GBを選ぶと安心です。大量の写真や動画を保存したい、あるいはゲームをたくさんインストールしたい場合は256GBを選びましょう 。特に子どもの成長記録を頻繁に残したい方や、長期間スマホを買い替えない方は大きめ容量が安心です。逆にほとんどクラウドに保存して本体にデータを残さないという方や、予算を最優先したい方のみ64GBを検討すると良いでしょう。
• 付属品に注意:前述のとおり、iPhone 12を購入しても充電器(アダプタ)やイヤホンは付属していません。同梱物は本体とUSB-Cライトニングケーブルのみです。自宅に適合する充電器がない場合は別途購入をお忘れなく。急速充電をしたいならApple純正20W電源アダプタやそれに準拠した他社製品を用意しましょう。また画面保護フィルムやケースも必要に応じて準備すると、せっかくの端末を傷から守れるのでおすすめです。
• どこで買うべきか:2025年現在、新品を購入することは難しいですが、中古スマホ店やフリマアプリではiPhone 12が多数出品されています。その際は本体の傷やバッテリー劣化度合い(設定のバッテリー最大容量%で確認)をチェックしましょう。信頼できるショップなら初期不良保証もあるので安心です。
最後に一言:iPhone 12は「迷ったらこれを選べば間違いない」一台です。最新モデルほどの派手さはないかもしれませんが、日常でスマホに求める機能はすべて備えています 。初心者の方にとっては扱いやすく上達しても不足を感じにくい相棒となり、上級者にとってもサブ機にできるほどの実力があります。ぜひ本記事の解説を参考に、自分の用途に合ったストレージ容量やカラーを選んでみてください。iPhone 12があなたのデジタルライフを快適にしてくれることは間違いありません。これから購入を検討する方の参考になれば幸いです。